平成18年(2006年)7月13日(木曜日)
心やさしくなれなくて 林 里美 著
義父母の介護 苦闘の日々
結婚して、祖父母ほど年齢の離れた義父母との同居は、昔ながらの家長制度をかたくなに守る二人との世代ギャップを感じながらのものだった。そんな三年間の後、心筋梗塞(こうそく)で倒れた義父の看病、続いて認知症の義母の世話に追われた名古屋市緑区の林里美さんが十三年間の介護生活をつづった。
題名には「やさしくしなくては」と思いながらも、介護の日々の中での愛憎、かっとうからそうはできなかった林さんの思いが込められた。多くの人が避けては通れない老人介護。きれいごとだけでは済まされない苦闘の日々。相続をめぐる兄弟の確執も加わり、家庭崩壊の危機も招いた。
そんな生活を余すことなく素直な気持ちで書くことで、同様に悩み苦しむ人たちの役に立つことができれば、という著者の思いがひしひしと伝わる。