『テレビの時間』   


人間学を学ぶ月刊誌「致知」10月号
書評・BOOKSより
       平成19年(2007年)9月1日

 テレビが誕生して半世紀余り。著者はその初期から、「岸辺のアルバム」(TBS)、「藏」(NHK)、「長崎ぶらぶら節」(テレビ朝日)等、人気ドラマの演出・制作にあたってきた。
 ネット社会の拡大により、テレビの存在意義が問われつつあるといわれる今日。本書には「テレビ時代の一証言にもなれば」という、黄金期の制作現場を知り尽くした著者の思いが込められ、多様なエピソードが満載されている。
 昨今の若い世代に的が絞られた文化芸能全体に警鐘を鳴らし、21世紀のテレビドラマは、「流行」よりも日本の精神文化に沿う「不易」の要素がより必要になると説く。社会メディアとしてのテレビの重要性を改めて感じさせてくれる一冊。