『むかし二人の鉛版師(ステレオし)がいた』  


出版ニュース 6下旬号
  
       平成19年(2007年)6月21日

 明治18年の内国勧業博覧会で「紙型鉛版=ステレオ印刷」という印刷技術が一等賞を得た。これは活字を並べた組版の上に紙を置いてブラシでたたいて紙型を作り、その紙型に鉛を流し込んで印刷版を作るというもので、それを初めて実用化したのが古川多助で、それを改良したのが田中治助であった。なかでも多助は読売新聞を印刷していた日就社でさまざまな苦労、失敗を重ね、ついに明治9年、日本で最初のステレオ印刷による新聞を発行した人物で、本書はそこに至る過程と、その後の改良の様子を丁寧に掘り起こしたもの。